2010年03月27日

特養の介護職員による吸引や経管栄養、一定条件で可能に(医療介護CBニュース)

 厚生労働省は3月25日、「特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員の連携によるケアの在り方に関する検討会」(座長=樋口範雄・東大大学院法学政治学研究科教授)の第3回会合を開催し、特養の介護職員が一定の研修を受け、医師の指示の下で看護師と連携しながら口腔内の吸引や経管栄養を行うことについて、違法にはならない行為(違法性が阻却される行為)とする報告書を大筋で了承した。近く医政局から医師法と保健師助産師看護師法(保助看法)についての解釈通知が発出される予定だ。

 報告書では、特養で行われる口腔内のたんの吸引(咽頭の手前まで)と胃ろうによる経管栄養(チューブ接続などは看護職員が行う)について、介護職員が研修を受けた上で、医療・看護職員との連携の下であれば行えるとされた。施設内委員会の設置や記録・マニュアルの整備など安全確保のための体制整備のほか、入居者本人の同意を書面で得ることなどが必要とされている。

 会合で三上裕司委員(日本医師会常任理事)は、特養以外の施設にも吸引が必要な人がいるとして、「特養にだけ限定するのは合理性がないのでは」と疑問を呈した。
 これに対し事務局は、今回は吸引などに一定のニーズがあり、医師や看護師との連携体制が取れる施設として特養に限って議論したと説明し、「今後の課題として、他の施設はどうなのかということは常にある」と述べた。
 さらに、三上氏は「これは違法性の阻却を目的としているので、(特養以外の)他の所では全部違法とされてしまうのではないか。特養の正規職員は阻却されるけど、それ以外は少し危ないよということになり、問題があるのでは」とした。
 これに対し樋口座長は、検討会では特養での吸引行為などに絞って検討し、違法性が阻却されるための条件を整理したということを、もっと明確に打ち出すべきではないかと提案した。
 その後も、今後の課題として「医行為」の概念の整理が必要で、法改正も必要になってくるのではないかといった意見が出た。
 このほか、木村晴恵委員(日本介護福祉士会副会長)の代理として出席した内田千恵子氏(同)は、吸引や経管栄養をすることで労働強化につながると懸念し、体制の整備や研修を強化するよう求めた。また、実施者を介護福祉士に限定するのはマンパワーが足りない中で厳しいが、対象を広げて「『介護士』と一くくりにし、誰でもいいですよとなれば、利用者に迷惑が掛かるのでは」と述べた。


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2010年03月26日

橋下知事と平松市長に新たな火種…入学貸付制度(読売新聞)

 大阪府育英会(会長・橋下徹知事)の入学資金貸付制度を巡り、貸し付け原資の一部として毎年約2億円を育英会側に支出してきた大阪市が、財政難を理由に2009年度以降の支出を拒否したことがわかった。

 育英会側は18日、「就学支援に支障が出る恐れがある」として総合紛争解決センターに対し、市の支出を求める裁判外紛争解決手続き(ADR)の和解あっせんを申し立てた。市は「すでに責任を果たした」と譲らぬ構え。府市再編構想に絡み、橋下知事と平松邦夫市長が火花を散らす中、新たな対立の火種が生まれた形だ。

 府によると、高校・大学の入学金28万〜5万円を貸し付ける制度で、08年度は6564人が約12億5000万円を借りた。

 貸し付け原資のうち1億9350万円は大阪市が支出。02年度に国公立の高校、大学に対象を拡大した際、市が15年間、同額を育英会に貸し付ける「覚書」を締結した経緯がある。しかし、市は財政再建の一環で今年2月、09年度分の支出停止と10年度分の予算計上見送りを府側に通告した。

 府側は覚書を根拠に支払いを求めており、担当者は「市の支出を前提に事業計画を立てている。突然払わないと言われても……」と困惑する。財政難の府に穴埋めする余裕はなく、09年度分は基本財産を取り崩して対応。10年度以降は、対象者を減らすなどの制度縮小が必要になるという。

 府市再編構想を巡って、橋下知事が平松市長への批判を強めており、府内部には「意趣返しだ」(幹部)との見方も出ている。

 これに対し、市の担当者は「覚書には『毎年協議のうえ』とある」と反論。貸し付け原資を支出しているのは府と市だけで「他の市町村も制度の恩恵を受けている。なぜウチだけか」と徹底抗戦の構えを見せる。

 府と市は昨年、府立中之島図書館(大阪市北区)の敷地所有権を巡って対立を深め、府がADRの和解あっせんを申し立てた。その際は、橋下知事が市の主張を認めて〈敗北宣言〉して事態は収束。今回は、ADRを舞台にした府市対立の第2ラウンドとなる。

 平松市長はこの日、報道陣に「育英会の運営が厳しくても、府が努力すべきだ。今回も市の主張に整合性があると思う」と自信をのぞかせた。

 一方、橋下知事は「平松市長と十分コミュニケーションを取れているからこそ、こういう手続きも取れる。どちらが正しいのか、第三者に判断してもらえばいい」と語った。

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2010年03月23日

長妻厚労相、メディカルツーリズム推進は「重要」(医療介護CBニュース)

 長妻昭厚生労働相は3月15日の参院予算委員会で、医療サービスと観光を連動させた「メディカルツーリズム」について、体制整備などの課題があるとしながらも、「推進していくことは重要」と述べた。民主党の山根隆治氏の質問に答えた。また、直嶋正行経済産業相も「将来の日本が何で経済を成長させていくのかと考えると、やはりこの医療分野というのは有力な分野」として、できるだけ早期に具体策を取りまとめる考えを示した。

 長妻厚労相はメディカルツーリズムについて、来日する外国人患者は自由診療となるため、値段を自由に設定できることなどから「病院の設備の不足を補えるなど、非常に収入面で有益な面もある」と指摘。一方、外国人患者の受け入れによって、国内の患者の診療に支障が出ないようにすることも重要とした。また、医療専門通訳を資格化するかどうかなどの課題があるとしながらも、「こうした課題を検討する中で、メディカルツーリズムを推進していくことは重要」とした。

 また直嶋経産相は、メディカルツーリズムが「症例数の増加による先進医療の発展」「医療機関の収入の拡大に伴う国内医療サービスの質の向上」「マーケットの拡大による医療機器や医薬品等の関連産業の国際競争力の強化」につながると強調。ただ、「現状では外国人の患者の受け入れ体制が不十分」として、受け入れ可能な医療機関の情報発信や外国人患者を適切な医療機関にあっせんする機能の整備などに取り組む考えを示した。


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